ルーラ大統領=CelacとEU首脳会議へ=スペイン大統領との電話で受諾
ルーラ大統領が5日午後、スペインのペドロ・サンチェス首相と電話会談し、ベルギーのブリュッセルで17~18日に開催されるラ米カリブ海諸国共同体(Celac)と欧州連合(EU)の首脳会議開会式への参加の招待を受諾したと5日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)が報じた。それまでの出席予定者はジェラルド・アルキミン副大統領だった。
外務省によると、サンチェス氏はサミット・ビジネス・フォーラムの開会式にもルーラ氏を招いた。この開会式にはサンチェス氏とウルズラ・フォン・デア・ライエンEU委員長が出席する。同フォーラムではEUからラ米諸国への投資発表も予定されている。
ルーラ氏の首脳会議出席は、EUとメルコスル間の自由貿易協定締結にあたり、EUが3月に言い始めた環境義務不履行時の罰金適用という課題の影響を緩和しようと努力している中で決まった。
ルーラ氏は自由貿易協定の早期締結を目指しており、4日に開かれたメルコスル首脳会議でも同件を議題に挙げた。ルーラ氏はフランス訪問時、EUが言い始めた環境関連の罰金適用は「受け入れ難い」と発言。4日も同じ主張を繰り返し、今回の会議で協議することを提案していた。
ルーラ氏はライエン氏がブラジル訪問時に示唆した同協定の年内締結を目指しており、サンチェス氏もルーラ氏は同協定締結に貢献できると発言している。ブラジルは下半期にメルコスル議長国を、スペインも同じ時期にEU理事会議長国を務める関係上、サンチェス氏と懇意なルーラ氏が積極的に首脳会議への参加を求めた可能性もある。