フォーカス=インフレ予想を引き下げ=経済成長予測はそのまま
中央銀行が10日に発表した、経済動向予測調査「フォーカス」によると、今年の国内総生産(GDP)の予想成長率は2・19%とし、先週の予想を維持した。インフレ予測は4・98%に止まると見られていたが、4・95%で終了する見込みだと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)が報じた。
金融引き締めサイクルが終盤に近づく兆候があるにもかかわらず、市場は今年と来年の経済成長率予想をそれぞれ2・19%と1・28%に据え置いた。25年は1・80%、26年は1・88%となっている。
今年のインフレ予測は8回連続で下方修正されたが、それでも、国家通貨審議会(CMN)が定めたインフレ目標中央値の3・25%や許容上限の4・75%を引き続き上回っている。許容誤差は目標中央値の上下1・5%ポイントで、広範囲消費者物価指数(IPCA)が1・75~4・75%の間で推移する場合、目標は達成されたとみなされる。24年のIPCAは3・92%にとどまると予測されている。
通貨政策委員会(Copom)は6月21日、経済基本金利(Selic)を年13・75%に据え置いた。同委員会による金利維持は7回連続で、2016年12月以降、高水準が続いている。
エコノミストの間では、今回のSelicは据え置かれたが、次回(8月)には引き下げられる可能性が出てきたと見られている。
今年末時点の予測は12%、続く24年は9・5%、25年はと9・0%となっている。変化するのは26年のみで、エコノミスト予想の中央値は8・63%から8・75%に上方修正した。