ジルマール判事、コロナ禍CPIの再捜査命令=パズエロ元保健相らの不作為に=お蔵入りの件をやり直し

最高裁(STF)のジルマール・メンデス判事は、パンデミック中にボルソナロ政権の官僚が関与した不正と不作為の疑いに対する捜査を部分的にお蔵入りさせたブラジリア連邦裁判所の決定を無効にした。同判事は、連邦警察が作成した報告書に基づいて、連邦検察庁が以下の行為に犯罪の兆候があるかどうかを再捜査すると決定した。10日付ポデール360サイトなど(1)(2)(3)(4)が報じた。
メンデス判事は次の人物の再捜査を連邦警察に命じた。ボルソナロ前大統領(自由党・PL)、エドゥアルド・パズエロ元保健大臣(PL)、保健相の右腕であったアントニオ・エルシオ・フランコ・フィリョ氏、ファビオ・ワインガルテン元大統領府社会通信局長、マイラ・ピニェイロ前労働管理・健康教育局長、マウロ・ルイス・デ・ブリット・リベイロ連邦医学審議会(CPM)会長も捜査の対象となり、生命の危機を脅かす感染症に対する犯罪容疑、公的資金の不正使用、不正行為、犯罪の虚偽報告などの疑いがもたれている。
上院コロナ禍議会調査委員会(CPI)で捜査が始まった当時、パスエロ氏は保健相を辞めていたので、彼に関する捜査は一般人扱いの第一審から始まっていた。当時、マルシア・ブランダン・ゾリンジェル検察官は意見書の中で、パズエロ氏、エルシオ・フランコ氏、マイラ・ピニェイロ氏、マウロ・リベイロ氏に不利な要素はないと理解して事件の一部お蔵入りを求めた。連邦直轄区の連邦裁判所はこれを受理した。
同検察官はワインガルテン氏に関する件のみを最高裁に送り、「新型コロナウイルスに感染する可能性を低下させる方法について国民に周知することを怠り、『ブラジルは止められない』キャンペーンを行ったこと」に対する捜査の継続を正当化する要素があることを擁護した。
CPIは「明らかに個人的な利益を得るため、新型コロナウイルスへの感染予防方法についてブラジル国民に周知しようとしない、意図的な不正行為」とみなし、ワインガルテン氏を起訴した。
だが、メンデス判事は今回、パズエロ氏が連邦下議に就任して政治特権を得、最高裁管轄になったため、当時のお蔵入りの申し立ては無効であり、現在は最高裁に権限があると判断し、ワインガルテン氏と同様に関係当局者全体を再評価するよう、検察庁長官に対して命じた。