エスピリトサント州=カカオが約50年ぶりの高値=ロンドン市場で1俵1千レ

年間平均8千トン以上のカカオ豆を栽培しているエスピリトサント州北部のリニャーレス市が、約50年ぶりの高値で沸いていると16日付G1サイト(1)が報じた。
これは、ロンドン市場で約50年ぶりの1俵約1千レアルという高値が付いたためだ。
リニャーレス在住のマウロ・ロッソニ氏によると、昨年は1俵900レアルだったカカオが、今年は約1千レアルで売買されているという。同市で栽培されているカカオはタイプ1と呼ばれる高品質の認証付きの品で、過去2カ月間で、150~170レアル値上がりしたという。
同氏によると、カカオの生産者達は皆、高値に気をよくして、畑の手入れなどにも熱が入っているという。また、生産者の多くは本格的な収穫期に入る8月半ばに向け、さらに値上がりすることを期待しているという。
国際的な相場が上昇したのは、世界最大の生産国であるコートジボアールとガーナが洪水に見舞われて畑が冠水し、収穫と乾燥のプロセスに影響が出て、カカオの供給量が減少したためだ。
生産農家の中には栽培する植物の種類を増やし、天候異変などに対応する一方、苗木を育てて他の生産者に販売している人もいる。
また、自分の農園だけでなく、外部委託して栽培している人や、カカオの派生品を使った製品作りを手掛け、生産性の向上や収入増を図る人もいる。
ただし、高品質のカカオとの認証を得ていないカカオはまだ、この価格には到達していないという。