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リオ州=海洋環境教育訪問センター開設=マングローブ林の青空教室も

2023年9月26日

カメの生態について説明するパネル(©Albatroz/Divulgacao)
カメの生態について説明するパネル(©Albatroz/Divulgacao)

 リオ州ラゴス地方のカーボ・フリオ市で24日、海洋環境教育訪問センターが開設された。同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)によると、地元住民は無料、観光客は15レアルで、様々な展示を見、マングローブ林を散策したりできる。開館時間は水曜~日曜の11時から18時だ。

ザトウクジラの完全な骨格標本(Projeto Albatroz/Divulgação)ザトウクジラの完全な骨格標本(Projeto Albatroz/Divulgação)
ザトウクジラの完全な骨格標本(Projeto Albatroz/Divulgação)ザトウクジラの完全な骨格標本(Projeto Albatroz/Divulgação)

 周辺コミュニティを取り込み、環境教育や専門家の訓練を兼ねたセンターの開設式は13~18時で、地元アーティストや出展者も参加。環境教育活動やペトロブラス交響楽団によるコンサートも行われた。
 アホウドリ(アルバトロス)・プロジェクト創設者で総合コーディネーターのタチアナ・ネヴェス氏は、同センターは周辺コミュニティの人達の家であり、地域住民がこのプロセスにふさわしいと感じてくれることを目指すと語る。
 登録された地域住民は無料で利用できる。また、市教育局と協力し、市立校の生徒達にも海洋環境についての知識を得るための機会を無料提供する。
 会場には展示館と青空展示の部分がある。マングローブの林の中の散歩道にはこの林に住むカニについて説明する看板もあり、自然を体験できる青空教室のようになっている。
 散歩道の最後にはアラルアマ湖を見渡せる観察桟橋があり、すぐ近くにある砂州で餌を食べる鳥を観察できる。観察可能な鳥は、渡り鳥と地元に住む鳥の双方が含まれる。
 場内にはインフォメーションセンターもあり、海洋と沿岸の生態系パネルなどを設置。最初のパビリオン「オセアノ」には、外海の海洋生物アホウドリの最も重要な繁殖地の一つの南ジョージア島を再現し、巣の中に実物大のつがいのアホウドリのレプリカを置いたコーナーや、クジラなどの研究を行うオルカ研究所が提供してくれたザトウクジラの完全な骨格標本もある。
 また、フェルナンド・ノローニャ島のハシナガイルカのプロジェクトや、生きているサンゴやウミガメ関連のプロジェクトなど、他地域のプロジェクトの紹介もある。これらのプロジェクトは国連が定めた2021~30年の「海の10年」に含まれる。
 アホウドリ・プロジェクトは1990年に始まった。訪問センターにはアホウドリの生態や特徴、アホウドリが海洋へのプラスチックの廃棄や延縄漁、遠洋漁業での捕獲などの脅威にさらされていることなどを説明するコーナーもある。
 同センターには子供用の遊び場や売店、スナックバーなどもあり、自然を楽しみながら学ぶことができる。プロジェクトは同市やその周辺の地域社会に環境教育と訓練コースを提供することが目的で、若者が働きながら専門的スキルを身につけ、訓練を受けられるようになっており、見学ルートには環境教育専用の建物はない。
 アホウドリ研究所が推進するプロジェクトは、ペトロブラスが社会環境プログラムを通じて後援。カーボ・フリオのR3・アニマル・ネマやヴェイガ・アルメイダ大学、エスピリトサント連邦研究所(EFES‐Piuma)、リオ・グランデ連邦大学(FURG)、生物多様性保全のためのシコ・メンデス研究所(ICMBio)国立野鳥研究保護センター(CEMAVE)の支援も得ている。


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