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農牧用地が50%増加=累計で国土の約3分の1に

2023年10月11日

延々と続くトウモロコシ畑(©Embrapa)
延々と続くトウモロコシ畑(©Embrapa)

 6日に発表されたブラジルにおける土地利用と適用範囲の年次地図(Map Biomas)によると、ブラジルの農牧用地は1985~2022年に9510万ヘクタール(ha)で約50%増えたと同日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
 この面積は国土全体の10・6%に相当し、マット・グロッソ州より広い。また、この間に増えた農牧用地の3分の2(64%)にあたる6450万haは森林伐採でつくられた牧場だという。
 他方、畑地を開発するために行われた森林伐採は拡張面積の10%に相当する1千万haを占める。また、この間に増えた農牧用地の26%、2670万ヘクタールは、人間の行為で土地の用途などが既に変化していた土地を整備したものだという。
 1985年の農牧用地は国土全体の22%、1・873億ヘクタールを占めていたが、2022年は2・825億ヘクタールとなり、国土の約3分の1を占めるに至った。この内の58%は牧場で、1985年の1・03億haから1・643億haにと60%以上増えた。他方、農業栽培用地は1910万haから6100万haへと4190万ha増えた。増えた面積はバラナ州の約2倍にあたる。
 拡大した栽培用地の96%は穀物とサトウキビの2種類の作物が占めている。この2種類の作物の栽培面積は1830万haから5870万haに増え、国土の7%を占めるに至った。
 また、拡大した栽培用地の内、3500万haは大豆の栽培用だ。大豆の栽培面積は4倍に増えており、大豆の収穫後に栽培されるトウモロコシの収量増にもつながった。
 大豆とトウモロコシ、サトウキビはブラジルで最大の栽培面積を誇る三大作物だ。大豆やトウモロコシは動物の飼料としての役割が大きく、サトウキビもエネルギー部門での利用が多い。
 また、近年の栽培用地の拡大はマトピバ地域(マラニョンとトカンチンス、ピアウイ、バイアの各州)やアマクロ地域(アマゾナス、アクレ、ロンドニアの3州の州境地帯)、パンパと呼ばれる植生で目立つという。
 栽培用地に変換された農業地域の大半(72・7%)は、牧草地として形成された地域での農業強化に向けた取り組みの中で生まれた。
 他方、牧草地開発のための森林伐採上位州は、パラー州(1850万ha)、マット・グロッソ州(1550万ha)、ロンドニア州(740万ha)、マラニョン州(540万ha)、トカンチンス州(450万ha)だった。
 栽培用地拡大のための森林伐採上位州は、マット・グロッソ州(300万ha)、リオ・グランデ・ド・スル州(260万ha)、バイア州(180万ha)マラニョン州(79万ha)、ゴイアス州(55万ha)だった。


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