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GDP=23年は2・9%成長=農業やサービスが牽引

2024年3月2日

年毎のGDPの推移(1日付G1サイトの記事の一部)
年毎のGDPの推移(1日付G1サイトの記事の一部)

 地理統計院(IBGE)が1日、2023年の国内総生産(GDP)は前年比で2・9%成長し、10・9兆レアルに達したと発表したと同日付G1サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
 23年のGDPの成長率は2022年の3%に極めて近いものとなったが、第3、第4四半期は前期比で0%増で、経済活動の減速を示している。ただし、第4四半期も前年同期比では2・1%成長している。
 23年のGDPを最も牽引したのは、1995年の統計開始以来、最高となる15・1%増を記録した農牧業で、鉱工業は1・6%、サービス業は2・4%の成長を記録した。
 IBGE調査員のレべカ・パリス氏によると、農牧業の中でも特に影響が大きかったのはブラジルの二大作物である大豆とトウモロコシの増産だ。また、原油と鉄鉱石を中心とする鉱業(鉱物採掘業)も大きく成長し、農業と採掘業がGDPの成長の半分を占めたという。また、電気と水道、ガス、下水と金融仲介業の2分野も強調する価値があるという。
 昨年のGDPは、前半(上半期)と後半(下半期)で異なる動きを見せた。上半期のGDPは、大豆とトウモロコシを中心に、予測を上回る収量を記録した穀物生産が牽引した。
 穀物の増産は農牧業が15・1%という成長を遂げ、GDP全体の成長の3分の1を占めただけでなく、9・1%伸びた輸出や食品産業、輸送部門の成長にもつながった。
 他方、下半期の成長を支えたのはサービス業だ。下半期は経済基本金利(Selic)の高止まりで経済活動が減速し始めたが、サービス業が下支えし、経済活動の急速な停滞を回避させた。
 また、インフレ率を上回る最低賃金の実質再調整や生活扶助(ボルサ・ファミリア)の600レアル設定などの財政刺激策や、雇用率が向上(失業率低下)して雇用市場が改善したことも、消費活動を促進し、経済の維持に貢献した。
 需要の観点から見た成長をけん引したのは家計消費の3・1%増や政府消費の1・7%増、輸出の9・1%増で、輸入が1・2%減少したことも影響した。他方、総固形資本形成(投資)は3%減少した。
 ただ、第4四半期は経済活動の減速化が響き、サービス業は0・3%増に止まり、家計消費は0・2%減だった。サービス業以外で第4四半期に成長したのは鉱工業1・3%、政府消費0・9%、投資0・9%、輸出0・1%、輸入0・9%で、端境期も重なった農業は、家計消費同様、5・3%減を記録した。


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