急進左派下議=保守ユーチューバーと乱闘=カタギリ下議とも口論に
16日、下院で、急進左派のグラウベル・ブラガ下議(社会主義自由党・PSOL)が保守派政治団体のブラジル自由運動(MBL)のメンバーと乱闘になる騒ぎがあった。同日付G1サイト(1)などが報じている。
事の発端は、保守系のネットのインフルエンサーとしても知られるMBLのガブリエル・コステナロ氏が下院に招かれてやってきたことだ。これは、MBLのリーダーでもあるキム・カタギリ下議(ウニオン)が誘ったためだ。
グラウベル下議によると、コステナロ氏が同下議の側近にちょっかいを出したことで、議論が勃発。そこで、グラウベル氏はコステナロ氏を外に摘み出すことに決めた。
グラウベル下議は力ずくでコステナロ氏を連邦議会の外に連れ出し、最後には蹴りも入れた。
二人は駐車場でも口論を続けた後、議会内に戻ったが、この時、二人は議会警察に連れて行かれた。グラウベル下議がカタギリ下議と口論を始めたのはこの時だ。
口論の一部は録画されており、グラウベル下議が「ナチの擁護者め」と叫ぶと、カタギリ下議は「何度も繰り返して言えよ。録音して訴える材料にしてやるから」と応えた。
グラウベル下議は「MBLの犯罪者たちは会うたびに、近づいて来て脅迫しようとする」とも語ったが、カタギリ下議は「嘘をつくな。誰も脅迫なぞしていない」と反論。また、カタギリ下議が片手をあげたのを見たグラウベル下議が「手を下げろ」と言ってからは殴り合いも始まったという。
カタギリ下議はこの後、グラウベル下議の罷免を求めたが、グラウベル下議は「やった事は後悔していない」と語っている。
グラウベル下議は2021年にも、下院での審議の中でボルソナロ大統領(当時)を「大量殺戮者」と呼び、注意されている。他方、コステナロ氏も過去に、突撃取材で取材先を挑発し、トラブルを起こしたりしている。