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小説=流氓=薄倖移民の痛恨歌=矢嶋健介 著=126

2024年4月18日

「私の友だちは上品な人ばかりだから、大丈夫」
「パパイの友だちは上品じゃないのかい」
「飲んで酔っ払うから」
 私はわざと気難しい顔をして見せた。
「パパイの短歌のお友だち呼んでやるといいわ。そしたら、パパイも退屈しないでしょ?」
「そうだな」
「だけど、苦虫を噛み潰したみたいな顔はしないでよ。私の友だちが恐がるから」
「解った、解った。そのくらいお前が友だち以外の者にも気を配ると、いい娘なんだがな」
「みんなが、いいカズだって言ってくれてるわ。パパイだけよ、小言ばかり言うのは」
「お前も、もう子供じゃないんだな」
「そうよ、パパイのことよく見て...
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