事故で婚約者を失った二人が出会い結婚=「何か大きな力が私たちを結びつけている」

ブラジル南東部ミナス・ジェライス州の内陸部にあるフォルミガ市で15日、エジガル・カンポスさんとマガリ・ラザラさんの結婚式が行われ、多くの招待客から盛大な祝福を受けた。二人はかつて、それぞれの婚約者を交通事故により、それも同じ場所で亡くすという悲しみを乗り越えた経験を持っており、偶然の末に結ばれた。運命に導かれた、まるで映画のような興味深いラブストーリーが、16日付G1サイトなど(1)(2)(3)で報じられた。
二人が婚約者を失ったのは同市を通るブラジル大通りで、マガリさんは2004年に、エジガルさんは2013年に、失意に打ちのめされる経験をした。どちらもバイク事故によるもので、当時21歳だったマガリさんは、結婚式を間近に控えての悲劇だった。
そんな深い悲しみを経た二人の出会いは、どちらかが意図したものではなく、全てが偶然の中で起こった。きっかけは、銀行員のマガリさんが顧客だったエジガルさんの支払いを担当したことだった。当初の彼らの会話は主に業務上のやり取りに限定されており、個人的な会話はほとんどなかったという。
そんなある日、エジガルさんが婚約者を失ったと知り、マガリさんは自分も同じ状況に直面し、乗り越えた経験があると話して励ました。
二人がお互いに興味を持っていることが明らかになったのは、2018年半ばにメッセージを誤送した時だった。マガリさんは誤って、キスマークとハートの絵文字をエジガルさんに送ってしまったのだという。
彼女の心配に反して、エジガルさんはすぐに三つの絵文字を送り返してきたという。それがきっかけとなり、エジガルさんはマガリさんが独身であることを確認。エジガルさんが自分が経営するレストランに誘うとマガリさんも応じたため、食事の席で家族と一緒に海岸に行かないかと誘ったという。
二人は頻繁に話をするようになり、個人的に会う機会が増え、旅行にも繰り返し出かけ、交際が始まったのだという。お互いを知る中で、田舎の生活やバーベキューをこよなく愛すこと、そして強い探究心や冒険心を持ち合わせていることなど、二人を結びつけた悲劇を超えた共通点を見出した。
「私たちを結びつけたきっかけは苦しみでしたが、お互いに対する深い愛情が絆を生み、今の私たちを強く結びつけています。そして6年間を共に過ごし、ついに私たちは今日、結婚するという夢が叶ったのです。特別な人と人生を共に歩めるなんて、神様に感謝するしかありません」とマガリさんは喜びを語った。
エジガルさんは、「何か大きな力が私たちが一緒にいるように導いてくれているように感じています。二人の関係は深く、精神的なレベルで結びついているのです」と付け加えた。