煮え切らないルーラに批判も=ベネズエラで野党参謀逮捕=軍が忠誠誓い、野党に不利
大統領選後の混乱が続くベネズエラで6日、野党側のキャンペーン参謀が逮捕された上、軍がマドゥーロ大統領につくことを正式に宣言した。また、自身の勝利を宣言したエジムンド・ゴンサレス氏は7日の最高裁召喚を断っている。7日付G1サイト(1)(2)などが報じている。
ブラジル、コロンビア、メキシコ3国はベネズエラに対して1日、大統領選の詳細な開票結果を公表するよう要求したが、いまもって明らかにされていない。その中でルーラ大統領は明確な姿勢を示していないが、チリのボリッチ大統領は7日、マドゥーロ氏の「自称勝利」は認めないと宣言した。南米ではマドゥーロ大統領に対して厳しい態度をとり、暴挙を否定する発言を求める世論は広がっている。(3)
マドゥーロ大統領に対して厳しい態度をとり、暴挙を否定する発言を求める世論は広がっている。CNNブラジルのジャーナリスト、ウィリアム・ヴァアキ氏は6日付のコラムで、「マドゥーロ氏当選はロシアや中国、イランといった独裁制の強い国家が承認している。ブラジルがそれに対して反対の立場を取らないとBRICSの立場も危ぶまれることになる」と語っている。(4)
ルーラ大統領は今も明確な姿勢を示していないが、チリのボリッチ大統領は7日、マドゥーロ氏の「自称勝利」は認めないと宣言した。
野党リーダーのコリーナ・マチャド氏の政党「進めベネズエラ」は6日、選挙キャンペーン地域参謀のマリア・オロペサ氏が6日夜に逮捕されたと発表した。
同氏自身が撮影しながら拡散した逮捕時の映像によると、男性がオロペサ氏がいた住居の入り口をこじ開けて入ると、その後に現れた覆面姿の男たちが無言で階段を上がってきてオロペサ氏を連れ去った様子が映し出されている。「進めベネズエラ」によると、具体的な逮捕状は示されておらず、誘拐同然の逮捕だったという。
6日はベネズエラ軍が正式にマドゥーロ大統領への忠誠を誓った日でもある。ゴンサレス氏は5日に自身が勝利したとの声明を出した際、ベネズエラ軍に対して「国民が支持する側について欲しい」と呼びかけたが、これが軍事クーデターを意味するものと解釈され、大きな反響となった。
これに対し、陸軍大将で国防相のブラジミール・パドリーノ氏は軍の地域支部長クラスの高官たちを同席させた動画を発表。「選挙で合法的に再選されたマドゥーロ氏に絶対的な忠誠を表明する」との宣言も行った。これにより、軍がマドゥーロ氏側から寝返って軍事クーデターを起こす可能性は大きく後退した。
また、最高裁はゴンサレス氏を召喚し、勝利を主張する証拠とされる投票結果を提示することを求めていたが、ゴンサレス氏は最高裁が指定した7日朝も姿を現さなかった。同氏は事前に発表した声明の中で、「裁判所に行って投票結果を見せれば、重大犯罪の責任を負わされる可能性がある。これが正しい司法手続きか?」「もし私が法廷に行けば、手薄な弁護で不利な判断をされ、私の自由を脅かされるだけでなく、大統領選の際に国民が行った判断が無視されることになる」との言葉で、出廷を拒否した理由を語っている。(5)
大統領選の結果に関しては79%相当の票を確認したところ、ゴンサレス氏の票がマドゥーロ氏の票の2倍以上であったと、米国のAP通信が先週報じた。コロンビアで最も名高い調査団体のMOEも、73%の集計母体を基にゴンサレス氏が67・2%、マドゥーロ氏が30・4%だったと発表した6日付フォーリャ紙は、「ゴンサレス氏の主張に正当性がある証拠にはなりうる」との見解があることを報じている。(6)
