サンパウロ市長選討論会=挑発を続けるマルサル=ダテナ壇上から降り一触即発

1日、ガゼッタ局で聖市市長選の候補者による討論会が行われた。この日はパブロ・マルサル氏(労働刷新党・PRTB)がかねてから続けている他候補への挑発を繰り返し、ジョゼ・ルイス・ダテナ氏(民主社会党・PSDB)が壇上から降りて詰め寄るなど、一触即発の雰囲気となった。
マルサル氏とダテナ氏との対立はこの討論会の第3部で起こった。マルサル氏はニュースキャスターからの出馬であるダテナ氏に対し、「犯罪組織の撲滅を目指しているようだが、テレプロンプターを読んでいるだけの金持ちのプレイボーイに過ぎない。有権者のことなど理解してやいない」「10月6日(投票日)になれば俺が1位になるから、お前は俺に謝罪の電話を入れてくるだろう」と挑発した。
ダテナ氏は、マルサル氏が罵声を浴びせかけるだけで政策論争をしないという規定違反を犯していたため、自身とリカルド・ヌーネス氏(民主運動・MDB)、ギリェルメ・ボウロス氏(射界主義自由党・PSOL)の3人が8月19日の討論会をキャンセルしたことを持ち出し、マルサル氏の態度が変わっていないことを責めた。
ここで司会者がマイクを切ったが、マルサル氏は肉声のままでダテナ氏を批判し、「市長になりたいのか独裁者になりたいのか」と煽り続けた。
この発言で堪忍袋の緒が切れたダテナ氏は壇上から降り、マルサル氏のいる場所まで行くと、彼に詰め寄った。ダテナ氏はそこでマルサル氏を「バガブンド(馬鹿者)」と罵倒したが、司会者が警備員を呼んだため、騒ぎはこれ以上は広がらなかった。(1)
マルサル氏はこの2日前にも、ネット上で行ったボウロス氏に対する根拠のない攻撃を選挙地域裁から咎められ、罰金を科せられていた。(2)