ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(25)
逃亡

ファゼンダ・カナーンでも騒ぎが始まった。九月末のことである。ここでは一四一人の沖縄県人が、サン・マルチニョと同じ事情を抱えていた。
水野は急遽、預かり金の一部として幾らかの金を届けたが、やはり役に立たなかった。
移民たちは、夜間、荷物を肩に担ぎ、ファゼンダをコッソリ抜け出し、鉄道線路に沿って歩き始めた。
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