ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(38)
アチコチで小入植地造り
同時期、移民の自力による小さな入植地造りがアチコチで行われていた。
一九一三年。サンパウロの北側、カンタレイラ線ジュケリーの山峡に十家族ほどの集落が生まれた。
これには、次のような話があった。
前年、サントスに入港した東洋移民会社の神奈川丸移民の一人に秋村長壽という熊本県人がいた。
この秋村が、ファゼンダでの一年間の就労を終える直前、自分と仲間の入植地を探して旅行中、前出のタイパスの馬見塚竹造と知り合った。
馬見塚は秋村に、ファグンデスというポルトガル人を紹介した。秋村はファグンデスから、ジュケリーの土地を買うことに...
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