ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(50)

上塚の生活ぶりは、まことに質素で、小屋同然の家に住み、食事もマンジョカだけで幾日も凌ぐことがあった。が、隣人に食べる米がないと乞われれば、客のためにとっておいた最後の分まで施した。
身を飾らず、ボロを纏い破れた靴を履いていた。そういう姿で外出もした。知らぬ人から見れば、見窄らしい、ただの中年男でしかなかった。...
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