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水村美苗著『大使とその妻』=ブラジル日系社会との関係=アルゼンチン ブエノスアイレス 相川知子

2024年11月15日

 『大使とその妻』は、12年ぶりに去る9月末に上梓された水村美苗の小説で、上、下巻にわかれ、600ページ以上に及ぶ長編小説である。

「失われた日本」への愛惜と異文化からの視点

 小説の語り手の米国人ケヴィン・シーアンは伝統的な日本文化や日本人の美徳を追求し「失われた日本」を英語でオンラインサイトに記録し、軽井沢の追分に日本の「方丈記」にちなんで「方丈庵」と名づけた山荘で夏を過ごす。
 その隣、ケヴィンが蓬生の宿(よもぎうのやど)と源氏物語にちなんで名付けた場所に、ある日、京都の宮大工が出入りし、作り上げた見事な日本建築に元大使夫妻の篠田周一・貴子夫妻が越してく...

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