site.title

ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(55)

2024年11月20日

四章

 水勢、盛ん

 諸々の曲折や混乱があった。
 が、ともかく笠戸丸以来、移住・植民の両事業が、この国に於ける日本人の歴史の水流を形成しつつあった。
 しかし二章で記した様に、一九二二年以降、移住は後が絶えるかもしれない──という局面に入っていた。サンパウロ州政府の「船賃補助つき移民枠」供与の打切りのためである。後続者が無ければ、植民事業も衰微に向かおう。  
日系社会史上、二度目の危機であった。
 ところが、ここで局面の大転回が起こるのである。
年間数百人に落ち込んでいた移住者数は回復、数年後には一万人台に乗り、さらに上昇を続ける。後が絶えるどころ...

会員限定

有料会員限定コンテンツ

この記事の続きは有料会員限定コンテンツです。閲覧するには記事閲覧権限の取得が必要です。

認証情報を確認中...

有料記事閲覧について:
PDF会員は月に1記事まで、WEB/PDF会員はすべての有料記事を閲覧できます。

PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。

Loading...