site.title

ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(69)

2024年12月11日

 細江医師は、暫くこの林田の処に患者を預かって貰うことにした。
 カンポス・ジョルドンには、ほかにサナトリウムが二、三あった。気温冷涼で、長期療養に適した土地であり、地元の反発もなかったからである。
 そこで、ここに同仁会の療養所をつくろうということになった。具体化のため種々研究していると、右の二、三のサナトリウムの敷地は、この辺りに幾つもの土地を持つマセド・ソアーレス外相の寄贈であることが判った。
それなら日本移民のためにも……と交渉してみると、幸い了承してくれた。これが一九三五年のことである。
 しかも総領事館が「同仁会に出す予算があるから、それで仮施設...

会員限定

有料会員限定コンテンツ

この記事の続きは有料会員限定コンテンツです。閲覧するには記事閲覧権限の取得が必要です。

認証情報を確認中...

有料記事閲覧について:
PDF会員は月に1記事まで、WEB/PDF会員はすべての有料記事を閲覧できます。

PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。

Loading...