ヴィニシウス=念願のFIFA最優秀選手賞受賞=ブラジル人選手では17年ぶり、6人目

世界最高峰のサッカー選手であることを示す称号の一つ、国際サッカー連盟(FIFA)主催の「FIFA最優秀選手」にヴィニシウス・ジュニオル(レアル・マドリッド)が選ばれた。ブラジル人選手としては17年ぶりの快挙となる。17日付グローボ・エスポルテ(1)が報じている。
17日、FIFAの年間表彰式がカタールのドーハで行われ、「ヴィニ」の愛称で知られるヴィニシウスが最優秀選手賞を受賞した。
ブラジル人選手が同賞を受賞するのは、2007年に当時イタリアのACミランに所属していたカカーが受賞して以来、17年ぶりのこととなる。ブラジル人選手としては6人目で、過去にはロマーリオ(1994年)、ロナウド(1996、97、02年)、リバウド(1999年)、ロナウジーニョ(2004、05年)が受賞している。
これは、ヴィニにとって感慨深い受賞でもあった。10月に発表されたもう一つのサッカーの世界最優秀選手を意味する「バロンドール」の際も、ヴィニは最有力候補だったが、ロドリ(マンチェスター・シティ)に敗れ、2位で終わった。この際は、世界一に輝いたレアルの攻撃の軸だったヴィニより、世界一を逃したチームの中盤の要のロドリが上回ったことを疑問視する声が相次ぎ、事前に結果を知ったレアルが授賞式への参加をボイコットする事態が起こった。
バロンドールはサッカー記者のみの投票だが、FIFA最優秀選手はさらに多くの選者による選出で決まり、ヴィニはチームのキャプテン票の55%、記者票の51%、監督票の44%を得て、1位になった。2位はロドリ、3位はヴィニのレアルの同僚のベリンガムだった。
授賞スピーチでヴィニは、「ここまでたどり着くのは奇跡のような遠さだった。僕は犯罪地区のサンゴンサロの近くの通りでサッカーをやってた子供に過ぎなかった。夢に生きることを許してくれた家族、僕を見つけて育ててくれたフラメンゴ、今後もずっと所属したい最高のクラブのレアル・マドリッドに感謝したい」と語った。