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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(76)

2024年12月20日

 「斥候が、ヴァルガス軍の陣地をみつけ、本部のベランダの指揮所にバタバタと転がり込んできて、腰を抜かし、陣地の方向に片手を挙げて喘いでいた」
 「望遠鏡で見ていると、牧草地に州軍のタンクがノコノコ出てきて、火をつけ、ノコノコ引き上げて行った」
といった具合であった。
 農場は、この戦闘で家畜類に被害は出たが、人的なそれはなかった
 以後度々、不発弾が発見された。その度に軍隊から処理班がきて、爆破して行った。建物の壁から小銃弾がみつかることもあった。それは一九八〇年代まで続いた。前記した見晴し台の梁の傷は、二十一世紀初め現在でも、ハッキリと残っている。
 そ...

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