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池坊ブラジル支部が初生け=日伯外交130周年祝う初行事

2025年1月16日

主な出席者で記念撮影
主な出席者で記念撮影

 池坊ブラジル支部(河村徳子(とくこ)支部長)は10日、聖市リベルダーデ区のニッケイパラセホテルで、日伯外交関係樹立130周年を記念した「2025年初生け」の開幕式を行い、約150人が参加した。会場には約40点の生け花作品が展示され、節目となる新年の訪れを華やかに彩った。週末の12日まで展示され、予想を超える計380人以上が来場した。
 式典挨拶に立った河村徳子支部長は「57年目を迎えるブラジル支部と日伯外交130周年を同時に祝えてうれしい。生け花を通して日本文化をさらに広げたい」と新年の抱負を語った。
 日伯文化連盟(アリアンサ)の浅沼マルシオ副理事長は「日々、生け花に精進して日本文化を普及する教師や生徒の皆さんに感謝を述べたい」の語り、ブラジルいけ花協会の外塚クリスチーナ会長は、「これだけのものを実現するためにはたくさんのエネルギー、労力、資金を使ったはず。今年初の生け花イベントを一緒に祝いたい」と祝辞をのべた。
 ブラジル日本文化福祉協会の山下リジア副会長は「日本文化の美意識のエッセンスがこれらの作品には込められている。まさに日伯友好を表現するのに相応しいアート」と位置づけ、ホテルを代表して池崎セリナさんは「池崎博文(前ホテルオーナー)はきっと天からこの会場を見て喜んでいると思う」と河村支部長を抱擁した。
 最後に清水享在聖総領事は「これから130周年を祝うイベントが続々と開催されるが、その最初の皮切りがこれ」と強調し、米国で禅思想を広めた鈴木大拙の思想「相即相入」(全ての物事は互いに作用しつつ、調和を保っている関係)を例に出し、人の美意識と花の相互作用で生まれた調和が、アートとして形になったのが生け花だと紐解いた。

 20年間生け花を習っている高安節子さんは「花が好きなので、気分がクサクサしている時に生け花をするとスッと気持ちよくなる。生け花は花だけじゃダメ、葉っぱも上手に組み合わせて一つの美しい形を作る。人も一緒」とほほ笑んだ。
 生け花を始めて2年目というクリスチャン・エンリッキ氏は「生花正風体(しょうかしょうふうたい)のスタイルが好き。シンプルにして奥が深い。美の究極を感じる」としみじみ語った。


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