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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(92)

2025年1月25日

 コチアは、組合員の家族も組合の構成員と見做していたから、その新社会は数万という規模になった。
 詳しくは後述することになるが、これは革命的挑戦であった。
 日本人が異国に渡って、これだけ大胆な発想をし、行動したケースは他にない。驚嘆に値する。日本民族の平和的手段による海外発展史上、最も注目されるべき事績である。
 そのコチアを牽引したのは下元健吉という高知県人である。
 平和的手段による海外発展を図った日本人の中では、最も存在感が重厚な傑物である。
 但し、その様なことは、日本の歴史資料には記録されていない。歴史家の目が、戦争以外の海外発展史には未だ届い...

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