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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(96)

2025年1月31日

 大ポカ連発

 この健さんが理事長になったのである。
 少年時代の夢「身を立て名をあげる」チャンスかもしれなかった。
 しかし、組合経営は生易しいことではなかった。健さんは苦しみ続けた。最も苦しんだのは内部の統率であった。数年の間、大ポカを連発した。
 ずっと後年「笠戸丸以来五十年、漸くできあがった大指導者」などと評されることを思うと、信じられないほどだった。
 もっとも健さんは、未だ二十代の末から三十代初めという年令であったし、青年会活動くらいしか組織運営の経験がなく、統率とは何か…を学ぶ機会もなかったから当然であろう。
 当時、モイーニョ・ヴェーリョ...

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