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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(103)

2025年2月11日

 従業員だけでなく組合員の子弟も、その仲間に加わるようになった。
 健さんは、その若者たちと、組合事業に関して真剣に議論した。口角泡をとばした。聞き手は話に吸い込まれた。
 一方で、彼らの意見をよく取り入れた。
 若者たちの側から見れば、下元専務…そう、ボツボツ「健さん」ではなく、呼称を「下元専務」あるいは「下元」と変えた方が話の内容に相応しくなってきている。
 その下元専務は、仕事の上では厳しかったが、職場を離れれば、慈父のように自分たちに接してくれた。笑顔がたまらないほど良かった。
 かくして、彼らを自家薬篭中のものとした。

 産青連運動

 一九三...

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