卵の高値はまだ続く=四旬節末には正常化?
ブラジル動物性たんぱく質協会(ABPA)が18日、価格高騰中の卵市場は様々なたんぱく質の消費レベルが回復する四旬節の終わりまでに正常化する見込みとの見解を表明したと同日付G1サイト(1)が報じた。
四旬節はキリスト教の教会暦の一つで、カーニバル翌日の灰の水曜日(今年は3月5日)~復活祭前(主の晩餐の夕べのミサの前まで、今年は4月17日)の40日間を指す。四旬節はイエス・キリストが荒野で40日間断食したことに由来しており、キリストの受難と死を思い、復活にあずかるために改心する期間でもあるため、食事を制限する大斎や鳥獣の肉を食べない小斎といった行為が肉類の消費の落ち込みや魚や卵の消費の拡大を招く。
9日付G1サイト(2)によると、四旬節は卵の需要が増すため、養鶏場は早い時期から対応に追われているが、四旬節に伴う需要の増加や肉類の値上がりによる買い替え需要その他で、卵の価格は高騰中だ。
ABPAによると、卵の価格は長期間低迷したが、赤身の肉の消費が白身の肉や卵に置き換わる季節的な需要により売上が増えた。
また、トウモロコシの価格が30%、梱包資材の価格が100%以上値上がりするなど、過去8カ月間で生産コストが増えている上、歴史的ともいえる高温熱波で鳥の生産性が低下。2月からの燃料価格上昇は輸送費の値上がりも招いており、今年に入ってからの卵の小売価格は所により、40%も値上がりしている。