タボアン・ダ・セーラ=「元市長の銃撃事件は狂言」=検察が市長選時の犯行を判断

昨年の市長選時に起きた大サンパウロ市圏タボアン・ダ・セーラの元市長への襲撃事件は狂言だったとサンパウロ州検察局が判断した。17日付UOLサイト(1)が報じている。
これは昨年10月18日に起きた、タボアン・ダ・セーラ市長(当時)のジョゼ・アプリジオ氏(ポデモス)襲撃事件に関するものだ。アプリジオ氏はその日、雨の降りしきる中で公務から戻る途中、何者かに肩を銃で撃たれ、病院に運ばれた。
この事件は市警のファット・オクルト作戦に発展し、2通の一時拘束願いが提出され、1人が逮捕された。1人は逃亡し、逮捕されていない。また、10通の家宅捜査・押収令状が出て、現金、武器、携帯電話、コンピューターなどが押収された。
だが、この事件は同市市長選の決選投票の1週間前に起きており、アプリジオ氏が対抗のエンジェニェイロ・ダニエル氏(ウニオン)に苦戦していたことからも、事件を怪しむ見方があった。ダニエル氏は一次投票で、当選ラインの50%にわずかに届かない48・98%の支持を獲得。25・93%だったアプリジオ氏に大差をつけていた。
決選投票でも、ダニエル氏は66・27%対33・73%で圧勝していた。
サンパウロ州検察局はその後も捜査を続けており、この事件は狂言であったとの見解が17日に示された。
アプリジオ氏の弁護人は同氏は事件の被害者だと主張しているが、ダニエル現市長は「アプリジオ氏と副候補だったエドゥアルド・ノブレガ氏(ポデモス)自身が関与したもの」と断定し、非難している。