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サンパウロ市=イータリーに立ち退き命令=所在地の賃料などの滞納で

2025年2月21日

イータリーの店舗(Reproducao)
イータリーの店舗(Reproducao)

 サンパウロ州地裁は18日、サンパウロ市で人気のイタリア料理の高級グルメセンター「イータリー」に対し、現在の所在地である南部イタイン・ビビからの立ち退きを命じた。20日付G1サイト(1)が報じている。
 この裁判は、イータリーのビルの所有企業であるカオア・パトリモニアルが起こした訴訟に聖州地裁が応えたものだ。それによると、イータリー側は賃貸料や都市不動産所有税(IPTU)の支払いが滞り、これまでにも2度、立ち退きを命じられていたという。
 カオア・パトリモニアルは昨年3月、イータリーが民事再生に入ることで支払いがさらに遅れることに反対して訴えを起こしていた。それに対し、イータリーは昨年12月に民事再生に伴い、所在地からの立ち退き要請の差し止めを求めていた。イータリー側は、事業再生のためには現所在地が必要だと主張していた。
 サンパウロ州地裁はイータリー側の言い分を認め、立ち退き要請を差し止める司法判断を出したが、18日はサンパウロ州地裁がカオア側の言い分を認め、この司法判断を取り消した。
 これを受け、サンパウロ州地裁第23法廷のマルコス・ドゥケ・ガデーリョ・ジュニオル判事は「立ち退きを求めることを差し止める正当な理由はもはやない」とし、イータリーに即時立ち退きを命じた。
 イータリーはイタリア料理のレストランと食材販売店を兼ねた複合施設で、2007年にイタリアのトリノで創業。2015年にサンパウロ市に進出。当時はそれが話題となり、人気を博したが、フランチャイズ権は2度転売されている。2023年の転売時の負債は4500万レアルとされていたが、実際の負債額は5500万レアルであったことが判明。2千万レアル分が払われた後の再交渉で債権者が製品や原材料の供給を再開したが、今後の見通しは今回の立ち退き命令で再び不透明になっている。


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