site.title

ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(115)

2025年2月27日

 つまり新しい国家体制を作っても、それにタガを嵌めきれないでいたのである。
 一九三〇年、革命が起きた。政権を握ったゼッツリオ・ヴァルガスが、そのタガを嵌めようとした。
 ここでヴァルガスが選んだのが、彼独自のナショナリズムによる新国家の構築という策である。
 しかし、既得権益を失う勢力が多かったサンパウロ州が二年後共和制の大前提である憲法の制定要求を大義名分に、蜂起した。
 ヴァルガス革命政権は、これを鎮圧するが、憲法の必要は認めて、一九三三年末、制憲議会を開催した。
 その憲法草案には、統一国家構築のための条項が多数盛り込まれた。
 ヴァルガスは急い...

会員限定

有料会員限定コンテンツ

この記事の続きは有料会員限定コンテンツです。閲覧するには記事閲覧権限の取得が必要です。

認証情報を確認中...

有料記事閲覧について:
PDF会員は月に1記事まで、WEB/PDF会員はすべての有料記事を閲覧できます。

PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。

Loading...