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24年GDP=前年比で3・4%増成長=4Q減速、市場予想下回る=サービス、工業がけん引

2025年3月8日

過去13年のGDP推移(Reproducao)
過去13年のGDP推移(Reproducao)

 7日、2024年の国内総生産(GDP)が発表され、前年比で3・4%増となった。だが、第4四半期には既に減速傾向も見られていると、同日付G1サイト(1)が報じている。
 地理統計院(IBGE)によると、24年のGDPは前年比で3・4%増の11兆7千億レアルとなった。これは、2023年の3・2%増を上回っている。
 24年の数字は、過去15年間で見ても、7・5%増を記録した2010年、パンデミック翌年の2021年に記録した4・8%、2011年の3・9%に次ぐ4番目に高い数字だが、市場が予測していた4・1%は下回った。
 24年のGDPを押し上げた最大要因は、「サービス」の3・7%増や「工業」の3・3%増で、「家計消費」は4・8%増、「投資」は7・3%増、「輸入」は14・7%、「輸出」は2・9%、「政府消費」は1・9%増となっている。
 一方で、例年はGDPを押し上げる要因となることが多い「農業」は3・2%減となっている。24年は南大河州での記録的な豪雨や北部での干ばつなどによる減収が響いた。
 「家計消費の伸びは、連邦政府による所得移転プログラムや労働市場の継続的改善、平均金利が23年より低くなったことなどのプラスの要素が重なった結果だ」と、IBGE国民経済計算コーディネーターのレベッカ・パリス氏は分析している。
 24年のサービス業は全般に好調で、「情報通信」の6・2%増を筆頭に、「保険」(3・7%増)、「不動産」(3・3%増)、「運輸」(1・9%増)、「教育や保健」(1・8%増)を記録したが、これらは家計消費が増えたことに支えられたものだとパリス氏は指摘している。
 工業も製造・加工業だけでなく、「建築」(4・3%増)、「電気・ガス産業、水道・下水道・廃棄物管理活動」(3・6%増)、「鉱業」(0・5%増)と全体が成長した。IBGEは、雇用増に加えて典型的投入資材の生産や建設への融資枠の拡大、輸送用の車両や電気関連の機器や設備の生産増加、年間平均気温の上昇による電気、ガス、上下水道、廃棄物管理活動の成長などが、工業部門が伸びた要因として挙げられている。
 ただ、四半期別に見ると、減速への懸念も出てきている。第1〜3四半期のGDPが前期比で1%増、1・3%増、0・7%増で推移してきたのに対し、第4四半期は0・2%増に落ち込んだためで、12月の伸びは0・1%増に止まった。その背景には、経済基本金利(Selic)の上昇やドル高、トランプ氏当選で米国の政権が代わることによる国際的な経済の先行き不透明感、ルーラ大統領の支持率急落などの問題がある。
 今回のGDP発表後、シモーネ・テベテ企画予算相は「良い知らせ」と喜びを表し、「今後の課題はインフレ抑制だ。特に食費を下げなければならない」との見解を示した。(2)
 財務省も2025年の経済予測に関する声明を出したが、減速は否定せず、予てからの見解通り、今年のGDPは2・3%増との予測を保っている。(3)


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