中銀がPixの規定を変更=不正疑惑のCPF使用禁止

中央銀行は6日、ブラジルで最も使用頻度が高い即時決済システムのPixに関する安全性強化策を発表した。同日付CNNブラジル(1)が報じている。
中銀が発表した声明によると、「連邦税務局内のデータで、状況が正常ではないと判断された企業や個人が使用しているPixのキーを除外する」とした。
具体的には、「停止中(suspensa)」「キャンセル済み(cancelada)」「持主死亡(titular falecido)」「無効(nula)」とされた納税者番号(CPF)や、「停止中」「不適格(inapta)」「取り消し済み(baixada)」「無効」とされた企業の全国法人登録台帳(CNPJ)が、Pixのキーとして使えなくなる。
この措置は、Pixのキーとして使われている人物や企業の名前が税務局に登録されているCPFやCNPJと一致していることを確認し、Pixの安全性を高めるためのもので、納税状況が遅延していることなどはPixのキー削減条件には含まれない。
「この規定変更により、詐欺師が税務局のデータベースに保存されているものとは異なる名前でPixのキーを保持することがより困難になる。中銀は新たな規則が守られているかを確認するために定期的に登録者を監査し、手続き上で過失が見られた人に対しては罰則を科す可能性もある」と、中銀は語っている。
また、電子メールのアドレスなどのキーは、所有者を変更できなくなる。ランダムキーは変更できないため、削除して新しいものを作成する必要がある。
中銀によると、税務局のデータベースで不規則と判断されたCPFやCNPJであるために停止される可能性があるPixキーは、約800万個あるという。(2)