花田氏に旭日単光章伝達=サンパウロ総領事公邸で受章を祝福

令和6年度秋の叙勲で、サンパウロ総領事館(清水享総領事)管内の花田忠義氏(79歳、カンピーナス日伯文化協会名誉会長)が旭日単光章を受章した。2月26日午後0時半からサンパウロ総領事公邸で勲章伝達式が行われ、同氏の親戚、友人および来賓ら約30人が受章を祝った。
来賓は石川レナト・ブラジル日本文化福祉協会(文協)会長、税田パウロ清七サンパウロ日伯援護福祉協会会長、谷口ジョゼ眞一郎ブラジル日本都道府県人会連合会会長、吉田エドワルド日伯文化連盟(アリアンサ)理事長の4人。
全員が起立してブラジル、日本両国歌を斉唱した。
清水総領事は伯日両国旗の前で「日本国天皇はブラジル国人タダヨシ・ハナダに旭日単光章を贈与する皇居において璽をおさせる 令和六年十一月三日 内閣総理大臣石破茂 内閣府賞勲局長笹川武 第一五九四三号」と書かれた勲記を読み上げ、花田氏に伝達した。
続いて、淳子総領事夫人が黒漆仕上げの勲章箱から勲章を取り出し、花田氏の背広の左胸に旭日単光章を取り付けた。

続けて清水総領事は花田氏の経歴を紹介。花田氏は1982年に結ばれた岐阜市とカンピーナス市の姉妹都市提携事業の中で、リーダーシップを発揮し、各イベントを成功へと導いた。カンピーナス日本フェスティバル開催の中心人物であり、カンピーナス日伯文化協会で30年以上にわたって重要な役割を果たしてきた。
天皇皇后両陛下の公式訪問の際には、歓迎会主催者とブラジル日系諸団体との友好を深め、また2018年には、日本移民110周年を記念して来伯された眞子内親王殿下を当時のカンピーナス市長と共にヴィラコッポス国際空港で出迎えた。
清水総領事は「花田氏のような指導者の献身と努力が、日本の伝統文化の普及に不可は欠。花田氏の熱意と責任感そして実行力は賞賛と勲章受章に十分値するものと思います」と述べた。
続いて登壇した花田氏は始めに自身の来歴を振り返った。花田氏はサンパウロ州北西部ミランドポリスの第三アリアンサ農場に生まれ、1964年に会計技術者の資格を取得し、翌年にサントスへ移り、会計学部を卒業した。1988年にカンピーナスに移って以降同地で暮らしている。1991年にカンピーナス日伯文化協会に参加を始め、翌92年に同文協副会長に選出され、日本祭り、カラオケ大会など文化活動を推進した。2005年にはジャパンフェスティバルを企画開催し、カンピーナス市の公式行事として認定された。
花田氏は「いつも私の健康と幸福を気遣ってくれた妻セリア・マユミ・シラサワとこの栄誉を分かち合いたい」と感激した様子で、声を詰まらせながら謝辞を述べた。
カンピーナス市議会議員の祝辞の後、石川文協会長の音頭で乾杯。花田夫妻、清水総領事夫妻を中心に記念写真を撮り、公邸提供のご馳走を賞味した。