サンパウロ市~サントス間に鉄道開設=27年契約、渋滞解消期待

サンパウロ州の投資パートナーシップ局(SPI)が24年第2四半期にパートナーシップの対象プロジェクトとして承認した、サンパウロ市と海岸部のバイシャーダ・サンチスタを結ぶ都市間鉄道(TIC)南部線(Eixo Sul)は、走行距離が80~130キロに及び、9市に恩恵をもたらす見込みと、14日付ア・トリブナ・サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
この線はまだ、計画全体を練っている段階で、どのような軌道を描くかが確定していない。そのため、予測される走行距離も80~130キロと幅があるが、26年第2四半期までに計画をまとめた後は、26年第3四半期に公聴会、第4四半期に入札規定の発表、27年第2四半期に入札、第3四半期に契約となる見通しだ。
SPIでは、TIC南部線が完成すれば、9市180万人が恩恵を受けるようになる上、1万3千人の直接・間接雇用が生まれ、渋滞が頻発するアンシエッタ/イミグランテス道の問題も緩和されると見ている。
現在検討されているルートは二つで、一つは、現存する都電10号線(トゥルケーザ)でリオ・グランデ・ダ・セラまで来た後、貨物と旅客を輸送するために計画されていたクレマリェイラと呼ばれるシステムを利用してサントス‐カジャチ線までつなぐ。
サンパウロ市南部からの候補はイミグランテス道を使う案と都電9号線(エスメラルダ)を利用する案があるが、古い鉄道路線と接続しながらパレリェイロスまで来た後は、以前、高速道建設が検討されたコースでイタニャエンに至るというもの。その後はモンガグアーを経てサントスまで結ぶことになるが、この間のルートも複数の選択肢があるようだ。