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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(127)

2025年3月19日

 「私は当時考えた。もし四月以来の日米交渉がなかったら、事態が同一に悪化しても、開戦の決意はなかなかむつかしい事であったろう」
 交渉などしなければ戦争は避けられたかもしれない、という意味にもとれる。
 さて、開戦である。
 この時、日本の外務省は決定的にして歴史的なヘマを犯した。宣戦布告文書の米政府への手交を遅くらせてしまい、真珠湾攻撃に間に合わなかったのである。
 これは、ルーズヴェルトにとって、期待もしなかったプレゼントになった。
 日本が卑劣な奇襲をしたことになったからである。
 この卑劣さは、米国市民を激昂させた。厭戦気分は吹っ飛んだ。世論は開...

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