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クーデター疑惑審理=「3判事は審理参加」大勢に=前大統領らの意向に反し=25日からの審理に適用

2025年3月21日

最高裁(Valter Campanato/Agencia Brasil)
最高裁(Valter Campanato/Agencia Brasil)

 19~20日に最高裁で、22年選挙後のクーデター計画疑惑で起訴された人々が要請した、クリスチアーノ・ザニン、フラヴィオ・ジノ、アレッシャンドレ・デ・モラエス3判事を同件の審理から外すか否かに関する審理が行われ、19日の時点で、要請を拒否し、3判事が審理に参加することを認めることに票を投じた判事が多数を占めた。投票は20日夜、終了するが、ボルソナロ前大統領らの意向にはそぐわない結果となりそうだ。同日付G1サイト(1)が報じている。

 この審理は、クーデター疑惑に関する最高裁での審理に関し、ボルソナロ氏や、2022年大統領選でボルソナロ氏の副候補だったヴァルテル・ブラガ・ネット氏らの弁護側からの再要請に応じる形で行われた。
 ボルソナロ氏は、ザニン、ジノ両判事がボルソナロ氏の大統領選での対抗馬だったルーラ氏の指名で最高裁判事に就任したことと、ザニン氏がルーラ氏の元顧問弁護士でジノ氏がルーラ政権の法相であったことで、ブラガ・ネット氏は、モラエス判事がルーラ氏やルーラ氏の副候補だったジェラルド・アルキミン氏と共にクーデター容疑者たちの暗殺計画の対象となっていたため、担当から外すよう求めていた。
 これに関する投票は19日0時から、ビデオ審理の形で行われた。同日中に投票したのはルイス・ロベルト・バローゾ長官、ジウマール・メンデス判事、クリスチアーノ・ザニン判事、フラヴィオ・ジノ判事、ジアス・トフォリ判事、エジソン・ファキン判事、カルメン・ルシア判事の7人で、全員がザニン、ジノ、モラエス3判事に対する「クーデター疑惑の審理への参加差し止め」を拒否するに票を投じた。この時点で、最高裁判事11人中7人が3人の審理参加に賛成したことになる。
 残るはモラエス判事、ルイス・フクス判事、カシオ・ヌーネス・マルケス判事、アンドレ・メンドンサ判事の4人となる。カシオ、メンドンサ両判事はボルソナロ氏が推薦した判事だ。
 この場合、現状では残る4人が要請を認めても過半数に届かないし、判事の1人が票を見直しても3人を外すことを拒否する票は過半数だから、3判事の審理参加は決定となる。
 この3判事を審理を外す要請はバローゾ長官が一度却下したが、再要請が出て全体審理となった。
 審理は20日も続き、残る4判事の投票と、ボルソナロ氏の弁護側が求めていた「クーデター捜査の審理は、第1小法廷でなく、最高裁の全体審理で行うべき」との要請に関する投票が行われる。
 第1小法廷は5人からなり、弁護側が外すよう求めたザニン、ジノ、モラエス3判事が含まれている。他の2人はカルメン・ルシア判事とルイス・フクス判事となる。
 これらの審理結果が、25日から行われるボルソナロ氏やブラガ・ネット氏を初めとする6人の起訴対象者の審理に適用される。25日の審理はボルソナロ氏ら8人の容疑者に対する起訴状受理に関するもので、前大統領らがクーデター疑惑で被告になるかが決まるため、以前から注目されている。


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