BNDES=2千万レの信用枠承認=SUSへの供給会社に

社会経済開発銀行(BNDES)が、統一医療保健システム(SUS)に医療資材を供給している企業に2千万レアルの信用枠を承認したと4日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
信用枠が認められたのは、ゴイアス州アパレシーダ・デ・ゴイアニアに本社があるスシテッキ・プロドゥトス・メジコス社だ。同社はSUSに、冠動脈薬剤溶出ステント、カテーテル、血管形成術用操縦可能ガイドワイヤー、末梢バルーンなどを納めている。
ステントは、心血管疾患の患者の血流阻害を防ぎ、回避するために動脈に挿入されるチューブ状の小さな医療機器だ。心血管疾患はブラジルはもちろん、世界的に見ても、主な死因の一つだ。
この融資はSUSの需要に応える企業向け信用枠(SUSサプライヤー・プログラム)の一環で、国内産業強化と公衆衛生システムの需要への対応を目指す。
BNDESは24年以降、この信用枠の範囲内で1億1700万レアルを承認して来た。SUSへのサプライヤー向け融資は、SUSへの供給履歴、落札した入札、既に締結した契約の分析に基づいて承認される。同行の融資は民間銀行より金利が低い。
スシテッキ社のマイコ・メロ財務担当取締役(CFO)によると、この信用枠により、同社は「SUS用薬剤溶出ステントの主要サプライヤー」としての地位を固めることができるという。同社は、2年以内に同等の価値を持つ国産の機器や資材を提供することを約束している。
BNDESのジョゼ・ルイス・ゴルドン生産開発イノベーション対外貿易担当理事によると、SUSサプライヤー・プログラムの融資は24年初頭に始まった国内産業奨励政策の「ブラジル新産業」に沿うもので、「この融資により、医薬品やワクチン、医療機器、資材その他の医療用品や技術における国内生産の割合が国内需要の42%から70%に増える」と述べている。
スシテッキ社は内視鏡やカテーテルなど、患者の心身への負担が少なく、回復が早い診断や治療のために使う低侵襲医療機器を専門とし、20年以上の歴史を持つ。カピタル・メジ・パルティシパソンエスと呼ばれるグループ会社に属し、ブラジル、チリ、スペイン、イタリア、シンガポール、米国の6カ国で280人以上の従業員を雇用。販売代理店も入れれば、さらに45カ国に拠点を置いている。