site.title

ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(148)

2025年4月17日

 しかし既出のリオ移民一〇〇年史によれば、彼は自身の乗船・帰国に際しては、残留する邦人中から出る困窮者のため五〇コントの金を人に託したという。無論、大使館の金であったろうが…。
 また、交換船が来ることになった時、留置中の地元の邦人の釈放運動を行い、実現させた。日本からの派遣者は乗船した。
 その時、石射は移民の浦田年春(石材店主)にも「スパイと呼ばれては、仕事もなかろう。一緒に日本に帰ろう」と声をかけたという。
 つまり、することが一貫していない。あるいは、緊張が続く中で、石射は判断を誤ったのかもしれない。そのことを後で自覚したのではあるまいか。これほど重要...

会員限定

有料会員限定コンテンツ

この記事の続きは有料会員限定コンテンツです。閲覧するには記事閲覧権限の取得が必要です。

認証情報を確認中...

有料記事閲覧について:
PDF会員は月に1記事まで、WEB/PDF会員はすべての有料記事を閲覧できます。

PDF会員の方へ:
すでにログインしている場合は、「今すぐ記事を読む」ボタンをクリックすると記事を閲覧できます。サーバー側で認証状態を確認できない場合でも、このボタンから直接アクセスできます。

Loading...