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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(157)

2025年5月3日

 東山、延命

 そして東山。
 ここは総支配人の君塚慎が、一九四〇年に帰国、山本喜誉司が後を継いでいた。
 開戦後、山本は本社からの派遣社員は交換船に乗せ、自身は見送った。家族もそれに従った。
 当時、東山は農場(含、酒造所)、商社、小銀行、絹織物工場、絹製品の小売店、鉄工所を経営していた。
 農場=東山農場=はその開設後、カンピーナスのほかピンダモニャンガーバにも広大な土地を取得していた。が、後者は売却した。外資のため軍部に接収されるかもしれない、という情報が入ったことによる。 
 一九四二年、カンピーナスの農場に監査官が乗り込んできた。
 ここも接...

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