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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(180)

2025年6月7日

 以下、七章で記したことの繰り返しになる。
 当時の日本人には「日本は神国であり、戦えば必ず勝つ」という民族的な信念があった。信仰にすら昇華していた。
 ブラジル移民は、日本を遠く離れても、幾歳月が過ぎても、この信念・信仰を忘れることはなかった。むしろより固くなった。
 人というものは祖国を離れれば離れるほど愛国心は強くなる。
 彼らは、その信念・信仰を子供にも教えた。
 一九三〇年代、母国から吹き込んだナショナリズムの熱風が、この民族的イデオロギーを燃え上がらせた。
 戦時中の迫害に堪えられたのも、これがあったからである。 
 それと、日本へ帰ること...

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