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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(181)

2025年6月10日

 誰が何故?

 右の経緯から、正体不明のラジオ放送とビラ、パンフレットが、この章の冒頭で記した「祖国日本は戦争に勝ったと信じる戦勝派」が生れるキッカケとなった――という観方が一応成り立つ。
 実際は「生れる」という部分が違うのだが、それは後述する。
 では誰が、何故、そんなことをしたのか?
 ラジオ放送に関しては、 
 「戦時中、上海か何処かに日本の工作機関の様なものが在って、外国在留の邦人の士気高揚のため、戦勝報を発信していた。終戦後もしばらく、それを続けていた」
 といった類いの推定が、一時、存在した。
 しかし押岩の話によれば、普通の受信機で聞け...

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