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赤子性別発表会で不貞暴露=妊婦の告発映像が波紋呼ぶ

2025年7月17日

不貞暴露の瞬間を収めた映像の一部(Foto: Reprodução)
不貞暴露の瞬間を収めた映像の一部(Foto: Reprodução)

 ピンクか青か――南部の小さな町で9日、生まれてくる赤ちゃんの性別を披露する「ジェンダーリビールパーティー(chá revelação)」が開かれた。だが、招かれた親族らが見守る中、妊娠中の女性が明かしたのは喜びの発表ではなく、交際相手による複数の不貞行為を告発する内容だった。その一部始終を収めた映像はSNS上で拡散され、3千万回を超える再生数を記録。その内容と当事者の発言をめぐり、波紋が広がっていると15日付G1など(1)(2)が報じた。

 リオ・グランデ・ド・スル州キンゼ・デ・ノヴェンブロ市で撮影された映像には、妊娠11週目のナタリア・クナッキ氏が親族約30人を前に〝真実の開示〟を行う様子が収められている。彼女の交際相手であるラファエル・シェメル氏との間には内縁関係が1年10カ月続いていた。

 映像冒頭、ナタリア氏はピンクと青のリボンで飾られた箱を取り出し、親族たちはその発表を固唾を飲んで見守っていた。生まれてくる赤ちゃんの性別発表かとの声が漏れる中、彼女は箱を開け、印刷されたメッセージや写真をまとめた証拠を提示した。そこにはラファエル氏が複数の女性と肉体関係を持っていたことを示すやり取りや、婚外子の存在まで含まれていた。

 ナタリア氏は「彼の浮気は一度ではなく、複数の不貞を見つけた」と暴露し、公然と証拠を突きつけた。一方、当事者ラファエル氏は質問に首を振り、「すべてが真実というわけではない」と主張の一部に誤りがある可能性を示唆したが、不貞自体は否認しなかった。

 舞台となったのはラファエル氏の両親宅で、映像はナタリア氏が親族に依頼して撮影したもの。映像は週末にかけて急速に拡散され、15日午後の時点で3100万回以上の再生数を記録。

 ジョゼ・ルイス・ドルスチ弁護士は、この拡散によってラファエル氏と他の関係者に深刻な精神的苦痛が生じていると指摘し、映像のネットからの削除を求める裁判手続きを進めていることを明らかにした。

 当地は「住民同士が名前や評判で顔見知りの小さな町」であり、今回の過剰な公開は家族やコミュニティ全体に影響を及ぼしているという。ドルスチ弁護士は「夫婦間の問題はどこにでもあるが、SNSでの過剰な拡散は事態の解決には寄与せず、問題を増幅するだけ。過ちを犯した当事者は法廷で裁かれるべきであり、ネット上の世論によってではない」と強調した。

 一方、ラファエル氏は弁護士を通じて声明を発表している。「この事態は手に負えないほど拡大し、無関係な人々を巻き込み、痛みを利用した偽情報や偽アカウントが拡散されてきた」という。新たな命の誕生を控える家族にとって「平穏さと配慮、安定が最も必要な時期だ」と述べ、自身の行為への責任を認める一方、「暴露や憶測が加わるたびに傷が深まっていく」と訴えた。

 声明全文では「この状況下で最も重要なのは、双方が敬意と真実、人間としての配慮をもって前に進む道を見出すことである」と結ぶ。弁護士は今回の事件について「和解の可能性はまだ残されている」と語り、特に赤ちゃんの存在がその後押しになるとの見解を示している。


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