リンスに日本文化の美が集結=第4回着物ショーを2日開催

日伯友好の絆を祝う恒例行事として、サンパウロ州リンス市のリンス慈善文化体育協会(ABCEL、増田政光会長)は8月2日(土)19時半より、「第4回着物ショー(Desfile de Kimonos)」(斉藤・森・ルシア・ルリ実行委員長)を開催する。会場は同会館(Av. Duque de Caxias, 646)。入場は無料だが、1キロの保存可能な食品の寄付を呼びかけている。
本イベントは「A Beleza que se Veste(着る美)」という副題のもと、130人以上の参加者が本格的な着物を身にまとい登場する壮麗な催し。古典的な装いから現代的なアレンジまで、多彩なスタイルが披露される予定で、世代を超えた日系人の参加も注目されている。
今回の第4回目となるショーでは、従来の構成を刷新した新フォーマットが導入される。着物の美しさをより際立たせるため、歴史的背景や用途に応じた「テーマ別ブロック」が設けられるほか、演出には音楽と照明を効果的に組み合わせ、来場者の感動を誘う構成になるという。関係者は「目にも心にも響く、物語のあるショーになる」と自信をのぞかせる。
文化的な側面に加え、来場者のもう一つの楽しみは、併設される「東洋グルメ屋台」だ。地元の団体が出店する飲食コーナーでは、寿司や照り焼き、餃子、焼きそばなど、日本とアジア各地の味覚が堪能できる。家族連れや友人同士で訪れ、一晩を楽しむには絶好の機会となるだろう。
同協会は、長年にわたり同地日系社会を支え続けてきた。本イベントは地域に根差した日本文化継承の取り組みの一環。とりわけ近年は、非日系の若者たちの参加も増え、ブラジル社会全体に日本文化の魅力を発信する場としても重要な役割を果たしている。
5歳の孫と共に登壇する予定の70代女性は、「きものは単なる衣服ではなく、世代を超えて受け継がれる心の文化。子や孫にその美しさと意味を伝えたい」と語る。
インスタグラム(@abcel.lins)やフェイスブック(ABCEL Kaikan Lins、Kimonos ABCEL)では、過去のショーの写真や、準備の舞台裏も随時紹介され、当日への期待が高まっている。
異文化が出会い、交わり、共に未来を築いていく——。そんなブラジルならではの多文化的共生の姿が、この一夜のショーに凝縮されている。