日伯協会=佳子さまご訪問を詳報=会報『ブラジル』1008号

神戸市中央区に拠点を置く一般財団法人日伯協会は、年4回の会報「ブラジル」を通じて、日本とブラジルの歴史と交流の歩みを伝えている。最新号(第1008号)は、佳子内親王殿下のブラジル公式訪問を大きく取り上げた。殿下は6月に8都市を巡り、現地の日系社会や在留邦人と温かく交流された様子が、写真や寄稿文で詳しく紹介されている。
誌面では、殿下のご来館を受けた神戸の移住ミュージアムの様子も報告された。移住者の寝室展示に腰を下ろし、在日ブラジル人支援に取り組む関西ブラジル人コミュニティ(CBK)の活動に耳を傾ける姿は、日伯の歴史と現在を結ぶ象徴的な光景だ。
このほか、定時評議員会の報告や、神戸まつりパレードへの参加、ポルトガル語講座や国際交流フェア出展など、地域に根差した活動も紹介されている。さらに、移住ミュージアムを訪れた日系ブラジル人留学生による寄稿は、祖先の渡航記録に触れた感動と、自らのアイデンティティへの思いを静かに伝える。
会報は、移住の歴史を記録するだけでなく、両国の市民をつなぐ窓口でもある。創立100周年を来年に控えた協会は、日伯の絆を次世代へとつなぐ役割を、静かに、しかし着実に果たし続けている。同会報は会員に送付されている。会員の年会費は 個人会員1口3千円、法人会員は1口2万円。詳しくは同協会サイト(https://www.nippaku-k.or.jp/)で。