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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(242)

2025年9月6日


誇らし気にこう言ったのだ。

「ツッパンの青年部から、決行者が何人か出た」

筆者はハッとした。青年部が襲撃と連盟の接点であったかもしれない。

山内は、さらに残念そうに、こう続けた。

「(我々の)逮捕が半年先だったら、ワシも行っていたナ…」

逮捕とは、四月一日事件直後の州警察によるそれのことである。山内は、これで連行され、アンシエッタまで流され、動きがとれなくなってしまったのである。

こういう人なら、事件と連盟の関係について、真相を知っていて話してくれるかもしれない、少なくともツッパンに於けるそれは…と期待して訊いてみた。

が、彼が誇るツッパンの青年部から出た決行者...

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