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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(244)

2025年9月10日


それと四月一日事件の直後、DOPSが臣連本部を捜索した時、ある名簿を発見した。

渡真利が作成したもので第一、二表から成っていた。第一表には八人の名が載っていた。その中に終戦事情伝達趣意書の署名者の古谷重綱らの名があった。

第二表には、認識運動の実務を担当した野村忠三郎ら十五人が記されていた。

この内の古谷と野村が襲われ、野村が死んだのである。暗殺リスタだ━━とDOPSは、その発見に小躍りした。

これが、渡真利画策説を生んだ。

が、渡真利は「単なる敗戦派指導者の名簿」と否定した。

渡真利は戦勝を信じ、その種の情報を頻りと地方支部に流していた。従って、認識運動を警戒、...

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