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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(261)

2025年10月7日

十六章


大騒乱 (Ⅵ)

前章の冒頭で、連続襲撃事件の他にも、別の事件が頻発していたと記したが、この章では、それに焦点を当てる。

事件というのは、詐欺師たちの跳梁(ちょうりょう)である。さらに、それが惹き起こした社会的渦潮である。

詐欺師、跳梁す


詐欺師。世の中が乱れると、この種の手合いが「俺達の出番」とばかり蠢き出すものらしい。

彼ら魑魅魍魎(ちみもうりょう)は、一途に祖国の勝利を信じる素朴な同胞を的にかけ、その愛国心、帰国・再移住願望、皇室崇拝心に付け入り、金品を騙し取った。

日本の皇族に成り済まし、金品だけでなく少なからぬ数の娘を〝献上〟させた色情狂すらいた。

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