史料館と日本館で着物展=25点で移民家族の記憶辿る
ブラジル日本文化福祉協会(文協、西尾ロベルト会長)が運営するブラジル日本移民史料館では、日伯修好通商航海条約締結130周年を記念し、特別展「Tecendo Histórias: O imaginário dos Kimonos(歴史を紡ぐ・着物に想いを馳せて)」を23日から開催する。中島エミコさんがキュレーター、森下レイカさんがプロデューサーを務めるこの展覧会では、約25点の着物が展示される。
展示会場は史料館のほか、イビラプエラ公園内の日本館にも設けられ、館蔵の着物コレクションを厳選して紹介する。婚礼衣装や舞台衣装、日常着など、世代を超えて受け継がれた一着一着には、移民たちの家族の記憶と日本文化への深い絆が込められている。
また、展覧会に合わせて、展示作品や未公開資料を収めた豪華カタログ『Tecendo Histórias』も刊行予定。売上の一部は収蔵品の保存や研究に充てられる。文協の西尾会長は「着物は愛情と文化継承の証。家族と歴史の記憶を共有したい」と語る。
会期は史料館が10月23日~12月14日、日本館が10月23日~11月23日。いずれも一般の入館料は20レアル。史料館は水曜、日本館は木曜が無料。詳細は公式サイト(bunkyo.org.br/br/2025/10/exposicao-kimonos-museu-pavilhao/)へ。