site.title

ブラジル映画祭+クラファン募集=日本でハイブリッド公開

2025年10月24日

在日ブラジル人短編映画「NOVA」のシーン(©︎SAUNA Inc.提供写真)
在日ブラジル人短編映画「NOVA」のシーン(©︎SAUNA Inc.提供写真)

日本の任意団体「s.e.a」は、ブラジル映画を映画館上映およびオンラインで配信するイベント「ブラジル映画祭+(Festival Cinema Brasil+)」の開催を目指し、クラウドファンディングで支援を募っている。

「s.e.a」は、ブラジル渡航経験者やブラジル映画ファンが集まった有志団体で、日本で同文化を映画を通して広めることを目的としている。前身イベント「ブラジル映画祭(Festival Cinema Brasil)」は2005年から2015年まで開催され、主に東京都内の映画館でブラジル映画を上映した。

2015年の終了後も復活を望む声が多く、これをきっかけに有志が「s.e.a」を立ち上げた。新イベント「ブラジル映画祭+」は、映画館上映とオンライン上映を組み合わせたハイブリッド形式で開催される。

映画館上映は2016年1月9日から15日まで、東京都渋谷区のヒューマントラストシネマ渋谷で実施予定。オンライン上映は配信プラットフォーム「Lumière」で2026年1月に行われる。オンライン視聴は日本国内からアクセスする必要がある。

クラウドファンディングの募集締切は11月15日まで。目標金額は50万円で、寄付金額に応じてオンライン試写2作品パック、エンドロールでの支援者名記載、ロゴTシャツなどのリターンが用意されている。

イベント関係者の一人で、2004年にブラジル日本交流協会を通じて当地に留学した花田勝暁さんは、「ブラジルの多様性やおおらかさを映画を通じて伝えたい。ブラジルを知らない人には映画を通して体感してもらい、既に知っている人には懐かしんでもらえるようなイベントにしたい。日本でブラジルを知る機会が増えることを願っています。ぜひご支援を」と呼びかけた。

同イベントは、クラウドファンディングプラットフォームのキャンプファイア(https://camp-fire.jp/projects/883575/view#menu)で支援を募っており、アクセスすると指定の金額から寄付ができる。

同映画祭で公開予定の作品は以下の通り。チケットは劇場・オンラインともに1作品1800円。

▼ドラマ映画

『僕らの夢〜ファンキ・カリオカ〜』(日本初公開)※劇場限定上映。2023年、ブラジル産映画の興行収入・観客動員数で堂々の1位を記録した話題作。

『パカへチは踊る』(日本初公開)国内外の映画祭の最優秀作品賞、監督賞、主演女優賞など、数々の賞を受賞した作品。

▼︎音楽ドキュメンタリー

『クルビ・ダ・エスキーナの物語 〜すべてはあの街角から始まった〜』(日本初公開)ブラジル音楽史上に残る傑作アルバム『Clube da Esquina』を生んだ音楽家たちが貴重映像とともに楽曲誕生の秘話を語り、名曲の数々を堪能できる作品。

『2月のために〜マリア・ベターニアとマンゲイラ〜』(日本初公開)リオデジャネイロのカーニバルとサンバの背景を、ブラジルを代表する歌姫マリア・ベターニアの音楽人生を通じて深く知ることのできる作品。

▼社会派ドキュメンタリー

『ファヴェーラはファッション』(日本初公開)黒人や貧困層に向けられる差別や偏見に対して「ファッションで抵抗する」若者たちの姿を映し出す作品。

『母性って便利な言葉ですね。』(日本初公開)「母であること」とは――。その普遍的な問いを、ユーモアを交えて投げかける作品。

▼︎在日ブラジル人を題材にした短編映画

『NOVA』 (日本国内制作)※劇場限定上映。多文化共生をテーマに、群馬県大泉町で撮影された「隣人としてのブラジル人」に想いを馳せる作品。


第35回文協現代美術サロン=ユタカ・トヨタ賞を新設前の記事 第35回文協現代美術サロン=ユタカ・トヨタ賞を新設
Loading...