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【14日の市況・速報】Ibovespa165,000ポイントを初めて終値で突破/主役はValeとPetrobras、資源株が指数を牽引/市場関係者には「年末に185,000ポイントも視野」との声も/フェルナンド・ハダジ財務相が「1月中に辞任する意向」

2026年1月15日

南米・ブラジルの金融市場・政策・国際情勢動向



ブラジル株式市場、最高値更新の背景

政治・資源・金融が交錯する「記録回帰」の一日

■ Ibovespa、165,000ポイントを初めて終値で突破

ブラジル株式市場が再び記録更新局面に入った。主要株価指数Ibovespaはこの日、前日比1.96%高の165,145.98ポイントで取引を終え、終値ベースで史上最高値を更新した。取引時間中には165,146.49ポイントまで上昇し、心理的節目とされてきた165,000ポイントを明確に上回った。

単日上昇幅は3,172.93ポイントに達し、2025年8月22日の2.57%高以来の大幅上昇となった。指数は2025年12月にも同水準に接近していたが、終値での突破は今回が初めてとなる。

市場では「記録の時代が戻ったのか」との声も聞かれるが、今回の上昇は単なるテクニカルな動きではなく、国内政治、資源価格、国際情勢が複雑に絡み合った結果と受け止められている。(

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■ 主役はValeとPetrobras、資源株が指数を牽引

指数上昇を主導したのは、鉄鉱石大手Vale(VALE3)と国営石油会社Petrobras(PETR4)だった。Vale株は4.74%上昇し、一時は5%近い上げ幅を記録。Petrobrasも原油価格の上昇を背景に2.73%高となった。

世界的な地政学リスクの高まりを受け、鉄鉱石や原油といった基礎資源価格が底堅く推移しており、ブラジルの資源株には追い風が吹いている。特に中東情勢やイランを巡る緊張は、原油市場の不安定化を通じてPetrobras株を押し上げた。

銀行株も軒並み1%超の上昇となり、Bradesco(BBDC4)は1.81%高、証券取引所運営のB3(B3SA3)も2.94%上昇。市場全体にリスク選好の空気が広がった。(



■ 米国市場は下落、世界は不安定さを抱えたまま

一方、米国株式市場は軟調だった。ニューヨーク市場では、主要指数がそろって下落。背景には第4四半期(4T25)の決算発表が始まり、銀行株の業績が市場期待に届かなかったことがある。

Citigroupの純利益は前年同期比13%減少し、Wells Fargoは市場予想を下回った。Bank of Americaは増益を確保したものの、いずれの株価も下落した。

加えて、トランプ大統領が連邦準備制度理事会(FRB)に利下げ圧力をかけ続ける中、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が「当面、利下げの必要はない」と発言。政治と金融政策の緊張関係が再び意識された。

米国では小売売上高が市場予想を上回り、卸売物価指数(PPI)のコア指数も前年比3.0%で横ばいとなった。景気は堅調だが、インフレ沈静化が進まない状況が続いている。(



■ 欧州は地政学リスクに神経質

欧州でも不透明感が強まっている。トランプ大統領がグリーンランドの「統治」を再び主張し、デンマークやグリーンランド側が強く反発。会談は行われたものの、主権問題を巡る緊張は解けていない。

フランスのマクロン大統領は「欧州の主権への攻撃には前例のない結果を招く」と強硬姿勢を示したが、国内ではEU・メルコスール協定を巡る反発が続く。仏首相は不信任投票を辛うじて回避したものの、政治的な不安定さが欧州市場の重荷となった。



■ 国内政治:Genial/Quaest調査が市場心理を転換

ブラジル市場の空気を一変させたのが、世論調査会社Genial/Quaestによる最新の大統領選調査だった。調査では、ルーラ大統領が依然として第1回投票では全シナリオで首位を維持するものの、優位性は縮小。反ルーラ票がフラヴィオ・ボルソナロ上院議員に集約されつつあるとの見方が示された。

市場では、政治構図が再び「左右の明確な対立」に整理されることを好感する向きもある。2025年12月、「フラヴィオ・デー」と呼ばれた急落局面では、同氏の出馬観測が株式市場を4%以上押し下げたが、今回はむしろ不透明感の後退として受け止められた。



■ 財務相交代観測と金利低下期待

さらに、フェルナンド・ハダジ財務相が「1月中に辞任する意向」を示したことも、市場では一定の織り込みが進んでいた。後任にはダリオ・ドゥリガン次官が有力とされ、財政運営の継続性が保たれるとの期待がある。

市場では、今後の利下げ余地や、選挙を見据えた財政運営の見通しが徐々にクリアになりつつあるとの見方が広がる。金利先物(DI)はこの日は上昇したものの、中期的にはSelic引き下げ期待が根強い。(



■ セクター別明暗:MRVは急落

一方、全ての銘柄が恩恵を受けたわけではない。不動産大手MRV(MRVE3)は第4四半期の業績速報を受けて5.34%下落。内容自体は堅調とされたが、先行きへの慎重姿勢が強まった。

小売ではLojas Renner(LREN3)やMagazine Luiza(MGLU3)が上昇。ブラックフライデーや年末商戦を控えた消費回復期待が下支えした。



■ 経済成長と構造的課題

世界銀行は、ブラジルの2026年GDP成長率見通しを2.0%へ下方修正した。高い実質金利、貿易環境の逆風、国際的な不確実性が重石となる。一方、2027年には2.3%成長を見込む。(

また、Petrobrasは北東部で肥料工場の生産再開を決定。尿素生産は国内需要の12%を賄う見通しで、食料安全保障や輸入依存低下への期待が高まっている。(



■ 記録更新は持続するか

Ibovespaが165,000ポイントを超えた背景には、政治の見通し改善、資源価格の追い風、そして「最悪期は過ぎた」との心理的転換がある。ただし、世界的な金融引き締め、地政学リスク、国内財政の行方など、不確定要素は依然として多い。

市場関係者の間では「年末に185,000ポイントも視野」との強気な声も出るが、記録更新が持続的な上昇トレンドとなるかは、政治と経済運営の整合性が問われる局面に入っている。




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