《ブラジル》ケイロガ保健相=コロナ禍の緊急事態解除=22日に正式な省令出す

【既報関連】ケイロガ保健相が22日、2020年2月に出た新型コロナ感染症の「国家重大公衆衛生緊急事態宣言(Emergência de Saúde Pública de Importância Nacional、ESPIN)」解除に関する省令に正式に署名したと同日付現地サイトが報じた。
ケイロガ氏は17日に既に、ESPINを解除すると宣言していた。ESPINの解除は多岐にわたる新型コロナ対策に影響するため、州や市の保健局長からなる全国審議会は最低90日間の移行期間を設ける事などを要請していたが、22日に出た省令での移行期間は30日間だ。ケイロガ氏は同省令を同日中に特別官報に掲載する意向で、5月22日から有効になる見込みだ。
ケイロガ氏は再度、ESPIN解除は新型コロナの終焉は意味せず、ウイルスと共生・共存する必要があると明言。世界保健機関(WHO)が決定権を持つパンデミックからエンデミックへの移行への言及も避けた。
ESPIN解除の影響を直接受けるのは、州や市が定めている、マスク着用義務などの防疫、感染予防対策としての諸規制だ。ケイロガ氏は、自治体の長が自分達の意向で決めた規制は個人の自由を制限しているとし、「このような規制は終わるべきだ」とした。
また、国民の74%がワクチン接種を完了しており、閉鎖空間へのアクセスに接種証明提示を求めるのは意味がないとも述べた。来年以降のワクチン接種の事は「誰にも分からない」としたが、緊急使用許可のみのワクチンや医薬品については有効期間の延長を要請したと語っている。
今回の省令により、新型コロナ対策特別局は廃止されるが、重症急性呼吸器症候群(SARS)などの観察は継続し、必要に応じた対策を講じるという。