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《ブラジル》選挙高裁=インフルエンサーに研修=選挙中の偽情報拡散防止策=国防相らが投票制度疑う中

2022年8月6日

選挙高裁を訪れたインフルエンサー達(Antonio Augusto/Secom/TSE)
選挙高裁を訪れたインフルエンサー達(Antonio Augusto/Secom/TSE)

 選挙高裁が4日、デジタル・インフルエンサー30人を招き、偽情報に関するトレーニングを行った。同様の研修は数十回行われてきたが、対面式の訓練は初めてと3~4日付現地サイトが報じた。
 この研修は同裁が掲げる「恒常的偽情報撲滅計画」の柱の一つで、ソーシャルネットワークやインフルエンサーに焦点を当てた国内初のメディア教育組織「誠実なネットワーク(Redes Cordiais)」との協賛だ。
 選挙高裁は4日のトレーニングについて、「インフルエンサーを訓練し、選挙制度がどのように機能するかを知る事で、今回の選挙でフェイクニュースと戦う手助けをできるようにする事が目的」と説明した。誠実なネットワークによると、これまでの研修に参加したインフルエンサーのフォロアーは1千万人を超えるという。
 このイニシアチブはジャーナリストのための国際センター(ICFJ)が提供する「Jogo Limpo」(きれいな試合の意)と呼ばれるプログラムに含まれている六つのプログラムの一つで、YouTubeブラジルの支援を得ている。選ばれたプロジェクトは、選挙前の偽情報に対抗するための行動を開発するための資金や指導も受けられる。
 研修は11~18時に行われ、選挙高裁の審理を傍聴後、同裁の技術者から選挙制度などの説明を受け、エンリケ・ネヴェス元同裁判事と対談。選挙高裁がビデオやテキスト、ソーシャルネットワーク用のコンテンツを作る施設を訪れ、票の集計や結果発表が行われる部屋も見学した。
 この部屋は国防相や軍が「秘密の部屋」とか「暗室」と表現し、選挙の透明性への疑問を呈している場所だ。だが、4日に同裁を訪れたインフルエンサー達はこの部屋は他の部屋同様、同裁判所の職員が働いている場所である事を確認し、自撮り写真なども投稿した。
 なお、パウロ・セルジオ・ノゲイラ国防相は2日、選挙制度の監査手続きを可能にするため、2~12日に軍の技術者が電子投票機のソースコードにアクセスし、必要なデータを入手できるようにするよう求めた。
 同相はこれを「非常に緊急」な要請としたが、電子投票機のソースコードは10カ月前からアクセスが可能だったことが判明し、恥をかいた形になっている。


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